和暦の書き方・使い方ガイド
履歴書・役所の書類・契約書で和暦(元号)をどう書くか。「元年」と「1年」の使い分け、R8 などの略記のルール、書類ごとの和暦・西暦の使い分けまで、公的資料に基づいてまとめました。
今日の日付の書き方
- 横書き(標準)
- 令和8年7月17日 — 公用文の横書きは算用数字を使います
- 縦書き(漢数字)
- 令和八年七月十七日 — 公用文を縦書きする場合は漢数字を使います(賞状・式辞・のし書きも同様)
- 略記(JIS方式)
- R08.07.17 — JIS X 0301 は M・T・S・H・R の頭文字とピリオド区切りを規定
- 略記(実務慣行)
- R8.7.17、R8年度 など — 社内資料・帳票向け。正式な提出書類では避けます
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「令和元年」と「令和1年」はどちらが正しい?
結論: 一般の文書・履歴書では「令和元年」を使うのが安全です。どちらで書いても法的効力は変わりませんが、慣例として「元年」が一般的です。
- 国の公文書は「元年」 — 改元時の関係省庁申合せは、国の予算を「令和元年度予算」と表示すると明記しました。平成改元時にも法務省通達は「初年は、『平成元年』とする」としています。
- 例外は登記 — コンピュータ化された不動産登記・商業登記の年表示は原則「令和1年」で、登記申請書も「令和1年」と書きます(登記事項証明書の証明日付は「令和元年」)。場面により使い分けられている珍しい例です。
- 民間の契約書 — 「令和元年」「令和1年」どちらでも有効です。
M・T・S・H・R — 元号の略記
元号のアルファベット略記は M(明治)・T(大正)・S(昭和)・H(平成)・R(令和)です。日付表記の JIS 規格(JIS X 0301)は「R01.05.01」のようにピリオドで区切る形式を定めています。
「令和」の選定では、過去の元号の頭文字(M・T・S・H)と重複しないことが判断基準の一つになったと報じられています。
履歴書など正式に提出する書類では「R8年」と略さず「令和8年」と書くのがマナーとされています。
書類の「元号コード」
年金・保険などの様式では、生年月日を数字のコードで選ぶことがあります。日本年金機構の届書では 1=明治、3=大正、5=昭和、7=平成、9=令和です。
履歴書は和暦と西暦どっち?
どちらでも構いません。ただし書類全体で必ず統一します。厚生労働省の履歴書様式例にも指定はありません。生年月日を和暦で書いたら、学歴・職歴・資格の取得年もすべて和暦で書きます。混在は時系列が追いにくくなり、マイナス評価につながり得ます。
- 和暦で書く場合は「R」「H」と略さず「令和○年」「平成○年」と書く
- 履歴書と職務経歴書の間でも表記を揃える
- 入学・卒業年がすぐ分からないときは年齢早見表・学歴計算ツールで確認(早生まれにも対応)
縦書きでは漢数字を使う
公用文の書き方を定める「公用文作成の考え方」(令和4年 文化審議会建議)は、縦書きには漢数字を使うとしています。例えば告示や答弁書の縦書きでは「令和二年十一月二十六日」のように書かれます。
- 横書き
- 令和8年7月17日(算用数字)
- 縦書き
- 令和八年七月十七日(漢数字・省略しない)
- 縦書き→横書きに引用
- 原則として算用数字に直す(昭和五十六年 → 昭和56年)
賞状・招待状・のし袋など伝統的な縦書き文書も漢数字が基本です。
書類別 — 和暦と西暦の使い分け早見
| 書類・場面 | 表記 | 備考 |
|---|---|---|
| 運転免許証 | 併記(有効期限) | 2019年3月以降交付分から有効期限が「西暦(元号)」併記。生年月日・交付日は和暦のまま。古い「平成3X年」表記の読み替え |
| マイナンバーカード | 混在 | 生年月日は和暦、有効期限は西暦。2026年5月26日から西暦の生年月日を追記可能に |
| パスポート | 西暦 | 券面は「20 FEB 1979」形式(ICAO国際標準)。申請書の記入は和暦 |
| クレジットカード | 西暦 | 有効期限は「月/西暦下2桁」(08/28 = 2028年8月)。年月の順が日本式と逆 |
| 確定申告・税務書類 | 和暦 | 様式が「令和○年分」ベース。西暦で書いても無効にはならない |
| 年金・健康保険の届書 | 和暦 | 元号コード(5=昭和、7=平成、9=令和)の選択式が多い |
| 登記(不動産・法人) | 和暦 | 電子化された登記簿は「令和1年」方式 |
| 裁判所・法令番号 | 和暦 | 事件番号「令和○年(ワ)第○号」、法令番号「令和○年法律第○号」 |
| 銀行の通帳 | 移行中 | みずほ・三菱UFJなどメガバンクは西暦化。ゆうちょ銀行の通帳は和暦 |
| 履歴書 | どちらでも | 書類全体で統一が必須 |
公文書に和暦の「義務」はない
意外に思われますが、元号の使用を国民に義務付ける法律はありません。元号法は「元号は、政令で定める」「皇位の継承があつた場合に限り改める」の2項だけの法律で、使用義務には触れていません。役所が和暦を使うのは慣例・事務運用によるもので、国会でも政府は「国民に使用を強制するものではない」と答弁しています。西暦で書いた申請書類も受理されます。
改元をまたいだ書類の扱い
2019年の改元時、政府の申合せ(「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」)は次の原則を示しました。
- 改元前に作られた「平成」表記の文書は、改元後の日付を指していてもそのまま有効(平成33年=令和3年と読み替え)
- 様式に「平成」が残っていても有効。二重線で「令和」に訂正すればよい(訂正印は不要とした銀行が多い)
- 国民が「平成」表記で書いて申請しても有効なものとして受け付ける
実在しない「平成32年」以降の読み替えは「平成33年・35年は令和何年?読み替え表」をご覧ください。